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アートな日々~&日々の出来事!

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没後20年 麻田浩展~静謐(セイヒツ)なる楽園の廃墟 練馬区立美術館

  • CATEGORY展覧会
  • PUBLISHED ON2017/ 11/ 02/ 23:50
練馬区立美術館 麻田浩展
麻田浩展

不思議で幻想的な絵、まったく知らない画家の方だし
どんなものだろうか?と思い
10/28(土)雨の降っている日に行ってきました(*^^)v

それに、申し込んでいた、展覧会関連の講演会が
抽選で当選したので、そちらの講演会も聞いて
展覧会の絵を鑑賞してきました

講演会
「麻田浩」再考、講師山野英嗣さん(和歌山県立近代美術館館長)
ちょうど10年前に京都国立近代美術館で没後10年麻田浩展を
担当したのが山野さんだったそうです。
そして当時、麻田浩さんのアトリエが亡くなった時のままの状態で
残っていて(現在、そのアトリエはありません)
長男の~確かゲンさんというお名前だったと思いますが
そのご子息の立ち会いのもとで、アトリエに残されていた沢山の絵を
展覧会に向けて、おかりしたお話をされていました
講演会では、そのご子息もこられていたので、驚きましたが
スクリーンに1枚だけアトリエの写真を披露していただきました

山野さんは、アトリエに入れたことを喜んでおられました
やはり、作品を作り出す現場をみると言うことは
作品の制作過程の謎も解明できるし、制作者の息遣いも
感じ得ることが出来る場所だからです
たとえで、乳白色の肌で有名な藤田嗣治さんの話が出てきました~
藤田さんは、奥さまでも決してアトリエへの入室は許されておらず
キャンパスの基礎下地の白色は、現代になってから解明され
子供に使われるシッカロールが混入されて塗っているのが
わかったくらいなので、アトリエは秘密基地のような所です

それと、麻田さんの作品は小説の単行本の表紙絵に
けっこう使われているそうです、松本清張や三島由紀夫など。


展覧会 ちらし
麻田浩1
 蕩児の帰宅(トリプティックのための)部分 1988年 油彩 個人蔵

麻田浩さんが没して20年という節目の年にあたり
初期から晩年まで約140点の油彩画、版画を通し
画業を振り返る展覧会になります。


麻田浩さん

麻田 浩 (1931~1997)
京都市で生まれ、日本画家 麻田辨自(1900~1984)を父に
同じく日本画家 鷹司(1928~1984)を兄に持つ美術家一家に生まれました
同志社大学経済学部に入学するものの画家への道は捨てきれず
1954年大学在学中に新制作協会展で初入選、当時はアンフォルメの
影響を受け、抽象絵画やシュルレアリスムなどの作品を中心に制作を行う
(大学卒業後は、7年間大丸百貨店に勤務されていました)
1963年父親と兄と共に随行した初めてのヨーロッパ旅行で、古典的絵画を再認識したことで
少しづつですが、自己絵画に変化を及ぼすようになってきました
1971年(39歳)の渡仏を機に、宗教的な精神性を込めた作品を制作するようになりますと
国内外から高い評価を得、フランス・ドイツ・ベルギーなどでも個展を開催しています
1982年には帰国(50歳)、京都にアトリエを構え 京都市立芸術大学西洋画科の
教授を務め創作活動を続けましたが、65歳の時に自ら命を絶つこととなりました


御滝図(兄に) 1990年 油彩 東京オペラシティアートギャラリー蔵
麻田浩3

亡くなられた、お兄さんへの追悼の為に描かれた作品
那智の滝です。
1980年代あたりから、麻田浩さんのオリジナリティといいますか
絵のスタイルが定まってきた感じがわかります
お花や、動物が描かれている明るめの絵もありましたが
本当に不思議な感じです、なんか~
自己の内なるダークな精神的な小宇宙でしょうか?

麻田さんは、49歳頃からC型肝炎にかかり
ず~と病気を抱えられていて晩年は病気のため
なかなか作品制作もままならず、苦しんでおられたようです

少し精神的に弱っていたりすると麻田浩さんの絵の中へ
引き込まれてしまいそうな~怖い感じにも見える絵です


庵(ラ・タンタション) 1991-93年 油彩 京都国立近代美術館
麻田浩2    

円熟期の麻田さんの絵は繊細でとても美し画面で仕上げられています
コラージュ(切り張り)ぽく見える部分も手書きで書かれているように
見えましたが、中には画面に小さい切手が貼られているように
見え、貼ったものを上から彩色しているのかな…
ハッキリ見分けられないくらい微妙なものも有ります

大きな大作も沢山展示されています、絵の好みは有ると思いますが
沢山の個人蔵の麻田さん作品をマトメテ見れるチャンスです
麻田さんの絵画人生の流れを垣間みる事ができます

晩年、麻田さんの作品のキャンパスの地肌作りは
まず基盤となる絵具をぬり、少し乾いたところを
新聞紙でふき取り、その風合いから想像して
麻田さんの世界を構築させていくそうです
(解説に表示されていました)




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